注いでください。あなたの恵みを、あなたを知る者に。 —詩篇36篇10節—
画像は感染急拡大の直前、地域の集まりで披露された書道パフォーマンス。縁起の「お飲物」もなくつましい進行の中、寅年ということで「乕*穴虎子」(虎穴に入らずんば虎子を得ず)の書が披露されました。
「危険をおかさなければ、すばらしい結果は得られない」。筆勢を眺めながら、子どものあそびや生活と「虎の穴」について、少々考えをめぐらせました。
たとえば雨上がりの水たまりを「飛び越えられるかな?」、木登りや雲梯で「そこまで手が届くかな…?」など、冒険や挑戦の対象となる危険性(=リスク)は、あそびを通じて経験的に危険を予測し、回避に向けた判断力、対応力といった心身の能力を高める上で価値あるものになり得ます。無論、その一方で幼子にとって判断不能なレベルにある物的・人的要因の危険性(=ハザード)に置かないことは言をまちません。
季節もめぐり、一年のまとめの時期を迎えました。子どもの生活における潜在危険を正しく把握するとともに、大胆(無鉄砲?)な子も慎重な子も、個々に秘めた可能性に挑戦し「できた」という達成感を得る多くの機会を用意したいものです。
干支に因んで?お別れ遠足は虎を拝みに動物園…と思ったらよもやの臨時休園。ここは予定を先送り、動静をしばらく見守りながら再開を祈ります。(園長)
*乕:「虎」の異体字