にしくに日記

【2月の聖句】そそいでください。あなたの恵みを、 あなたを知るものに。

そそいでください。あなたの恵みを、あなたを知るものに。 —詩篇 36篇10節—


節分を控え、今年も柊鰯に使うイワシを焼きました。防災兼用品の七輪を引っ張り出し、ハウスの庭で火起こしを始めると、しろ組が集まってきました。
したたるイワシの脂に燃え上がる炎、たちのぼる煙やあたり一面に漂う香りに都度、驚きと喜びの声。飾りに使うのは「お頭」だけ。身はよく焼き、皆でその場で少しずつ賞味しました。
燃え残った炭は七輪ごと、園庭の脇へ。もも組、あか組がひとり、ふたりと寄ってきます。
「手を近づけてごらん」「…あったかい」。手をこすりつつ、おのずと子ども達の顔もほころんできました。

自然の猛威や扱いの過ちによっては我々を襲い、苦しみ悲しみをもたらしながらも、古より暮らしを豊かにし、さらには人の体や心をあたためる源となってきた「火」。昨今の環境や安全への配慮の高まりにつれ、道端や学校裏の落ち葉焚きを間近に目にすることもなくなりました。
童謡「たき火」の情景を世代間で共有することも難しくなりましたが、キャンプごっこの煮炊きや、聖誕劇での羊飼いのたき火の表現など、幼児期だからこそ日々の生活体験や活動を通してイメージをふくらませるとともに、温もりと恵みを五感を通じて伝えたいものです。(園長)

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