そそいでください。あなたの恵みを。あなたを知るものに。—詩篇 36篇 10節—
先日「天窓工房」の皆さんによる屋外プラネタリウムを実施しました。最近は警備担当としてドームの歓声をよそに寒空独り…が多かったのですが、今回は久しぶりに子どもと一緒に鑑賞しました。クラスを問わず、いちばん盛り上がるのは星座にまつわる話のくだり。暗闇の緊張感や小さな不安の中、次々と現れる星々の輝き、身近な動物や神話の人物が天球全体を覆う大きなイメージは、子ども達の想像力を大きくかきたてるようです。
数多の天文著作や「Pluto=冥王星」の和訳で知られる英文学者・随筆家の野尻抱影(1885–1977)は、病床に伏せた中学生のときに冬の星空に魅せられ、天文少年となったとか。宇宙の話題となると、大人はロケットや探査機など先端の科学技術に目が行きがちですが、古の人々も、そしてかつての私たちも感じた、宇宙の神秘や人々の歴史が紡いだ文化を伝えていきたいものです。
病院の移転以後、駅の西側には大きな空間が広がっています。お迎えの帰りがけ、天気の良い日はお空をのぞいてみてはいかがでしょう。(園長)