横田基地での発がん性の恐れがあるPFAS(ピーファス・有機フッ素化合物)漏出の新聞報道に触れ、
玉川保育園では本年6月より、保育園でも出来る対応策を検討していましたが、
この度、保育園の水道管の元に「セントラル方式浄水システム」が設置されました。
市民団体と京都大学の原田浩二准教授の研究室(環境衛生学)の調査結果では、
最も高濃度だったのは横田基地南東の立川市内の浅井戸で、
2018年度に都が行った調査でも最高値で1ℓあたり1340ng(ナノグラム)でしたが、
今回の調査では、それを大幅に上回る1ℓあたり3100ngの高濃度だったそうです。
PFASは、欧米では予てより喫煙・アスベスト並の発がん性の恐れがあるとされてきましたが、
この度、WHO(世界保健機関)は「発がん性の可能性がある」からランクを2段階引き上げて
「発がん性がある」に認定したそうです。
多摩地域では、2019年以降に都水道局が井戸からの取水を止めた7市(立川・国分寺
・国立・小平・調布・府中・西東京)で、普通に水道水を飲んでいた市民に、
血中PFAS濃度が米国の指標を大幅に超えた方々が多数存在しているようです。
ちなみに、先ほどの立川市内の基地付近の井戸からは、2018年度の国の暫定指針値の
1ℓあたり50ngの27倍という高濃度が検出されているとのこと。
【PFAS】
泡消化剤やフライパンの表面加工などに使われてきた有機フッ素化合物の総称。
4700種類以上あるとされ、中には人体や環境への残留性が高く、腎臓がんや脂質異常症の
発症リスクが上がるとして国内外で規制が進む。血中濃度の指標は日本にはなく、
米国では7種類のPFAS合計値で「血液1ℓあたり20ng」を超えると健康被害の恐れがあるとされている。